先日、ソロで山に野営に行きましたが、撤退を決断。今回は、その時の状況のお話と自分なりに反省点をまとめておこうと思います。
とあるキャンプ場からさらに奥へ
まず、今回野営をしようと思い立った理由ですが、キャンプ場を管理されている方に山の使用許可を頂くことができたからです。
キャンプ場からさらに徒歩で奥に進んだ所を使ってもいいよという事だったのですが、ならばという事で今回の野営を画策しました。
実際に奥に踏み入っていくと、道のりはとても険しかったです。
最初は古びたアスファルトの道だったのが砂の道になり、それが陥没や隆起が目立つようになり、最後には道なき道に。
注意を怠ると穴に落ちたりすぐ脇の急斜面から転落したりする恐れがある危険な道のり。
意気込んでいた僕は、どうせならと、開けた場所を求めひたすら急勾配の山道を進んで行きました。
もうこれ、半分登山です。僕はキャンパーであって、登山家ではない。登山の経験は数えるほどしかないし、今回の装備も登山として見れば適切なものではなかった。そのうえ、野営用の荷物が重い。
そして開けた場所を発見。河原でした。
小さな水流が流れているだけで、殆どが石でしたが、平らな砂地が水流の向こう側にあったので、そこにシェルターを立てる事に。
河の石が滑ってキケン
河原を渡ろうとして、2度、足を滑らせバランスを崩し、水の中に足を突っ込むハメになりました。
幅としては大して広くなく、石の上を伝って行けば簡単に渡る事ができそうな水流。でも実際足を乗せてみると、どの石もよく滑る。両手で石を掴みながら、つまりほぼ四つん這いになりながらでないと渡れないほどに危険な所でした。
幸いコケなかったのと防水の靴だったため濡れなかった。
とはいえ、もしもコケて石に頭を打っていたら…。無事に帰って来れなかったかもしれません。
雄大な景色が
そしてなんとか河原の向こうにたどり着くと、そこには壮大な景色が。
これには本当に感動しました。これまでの疲れが吹っ飛んだような感覚になり、設営頑張るぞー!って気力が湧いてきた。
この景色が見られただけでも行った甲斐があったと思います。
頭がボーっとしてきた
長い時間をかけて重い荷物を背負いここまで辿り着いた後、休憩も入れずに設営作業を開始。雨が降っていたため早く設営完了したかったという思いがありました。
設営場所の地面をならし、タープを立てるための程よい長さと強度の枝を探し、材料を揃えてからタープを張る。
しかし作業が思うように進まない。普段ならすぐにできるような設営の手が、もたついてしまう。
気づけば汗を大量にかき、頭も働かずにボーッとするような気がする。水を飲み、服を一枚脱ぎ、腰を下ろして一旦休憩する。すると少しは良くなった気がしたが、やはり少し動くとまたすぐに意識レベルが低下する感覚が。
撤退を決意
ここであと少し頑張れば設営できると思うし、そこでしばらく休めば体力も回復するだろう。
でももし、ここからの設営でさらに体力を消耗して、さらに帰りに雨が強くなり、体力も思ったほど回復しなかったら。
途中にある滑る水流を、果たして無事に渡って帰る事ができるだろうか?
そう考えた結果、撤退を決断するに至りました。
帰りは下りだったため行きよりは楽だったものの、油断すると滑落しそうなポイントや落石・落木の危険など、注意が必要なことは多く、疲れ果てた状態だと事故が起きてもおかしくなかったと思います。
課題
さて、今回の結果から、いくつか課題が出てきました。これらの課題を解決できたら、再度挑戦です。
- iPhone11 Pro MAXが大きすぎて困った
- 靴が滑って危険
- 荷物をもっと軽量化しないとダメそう
- ソロで頭打ったら終わり
- 体力なさすぎ
- 自分に雨野営はまだ早い
iPhone11 Pro MAXが大きすぎて困った
最近iPhone11 Pro MAXという、写真や動画撮影が神品質なスマホに変更したんですが、これが大きすぎて扱いに困りました。
いや、野営と直接関係あるかと言われれば直接は関係無いわけなんですけど、それでも不慣れなことをしている中ではこういった細かい「気になる部分」という部分は解決しておきたいわけです。
大きすぎてスマホ用三脚からはずれやすい
スマホ用の三脚は、スマホを挟み込むような構造になっているため、あまり大きかったり厚みがあったり重かったりするものには対応していません。
iPhone11 Pro MAXは重いうえ、ケースも大きく厚みもあったので、何度かはずれて落下してしまい、動作が激しくなりそうなところでは三脚から外し、撮影する時にまた付け直す、という作業が繰り返し発生していました。
iPhone用のUSBメモリが刺さらない
撮影をある程度撮影したらUSBメモリをぶっ刺して転送します。そうしないと、ストレージがいっぱいになってしまうためです。
ところが装着していたスマホケースだと、このUSBメモリが刺さらないんです。
結果、ケースを取り外してから動画ファイルを転送、といった作業が発生してしまっていました。
スマホケースは買い替えた
スマホを変えるのはなかなか難しいので、ケースを変えることでちょっと小さくなりました。
靴が滑って危険
河で靴が滑って危険だった原因は、真冬キャンプ用の保温性能重視の靴を履いていたことが原因でした。
靴は登山や沢登りの靴から選んだほうが良さそうですのでこの辺りの靴の選び方の知識もつけて買い足そうと思ってます。
荷物もっと軽量化しないとダメそう
荷物担ぎながら山を歩いていて思ったのが、「荷物、めっちゃ重い…。」です。
僕のキャンプ道具はかなり軽量化に拘っているほうなんですが、それでも山を登ると重たく感じますね…。
なのでより一層荷物を軽くする工夫をしないといけないなと痛感。
贅沢品を削る
- スキレットのフライパン
- 大きすぎるブランケット
- ランタン
- スマホ充電用のモバイルバッテリー
- カメラ三脚は1つ
これらの贅沢品は慣れないうちは削ったほうがよさそうです。
フライパンはステンレス製にすればもっと軽くてコンパクトになるし、ブランケットも今より小さいもので十分です。
ランタンはキャンプでは雰囲気がサイコーで必須アイテムだったんですけど、燃料を別で持っていく必要がある割に光量としては頼りない。性能面で問題あり。
モバイルバッテリーもカメラ三脚も、撮影用の機材ですが、少し撮影レベルを落としてでも荷物を軽くするべきかなと判断。慣れてきたらまた撮影レベルを上げていこう。
危険の基準を変更する
僕はキャンプには消火器を必ず持って行っていました。キャンプ時のリスクとして無視できないと考えていたからです。
しかし野営となると、滑落等の事故、獣や蜂の襲撃、ムカデや蚊などの存在もあるため、優先度としてはこちらの方が先になります。
消火器は確かにあったほうがいいけど、それによってオーバーウェイトの危険が出てくるなら持って行かないという選択肢も十分アリだと思います。
ソロで頭打ったら終わり
何でもそうですが、ソロだと何かあった時に助けを呼んでくれる人はいません。転んで頭でも打って意識を失おうものなら、そこでジ・エンドです。
実際、先日の野営では、河原で足を滑らせた時に、転んで頭を打っていたら終わりでした。
そうならないためにも、ヘルメットは必要なのではないか…と感じました。
また、熊は頭を攻撃してくるので、襲撃された時の生存率にも影響するはずです。
ヘルメットについても靴と同様、登山や沢登り辺りの情報を集めることにしました。(野営の雰囲気的にどうなのよ…?という課題も克服できるのか心配。)
体力なさすぎ
今回の撤退の大きな原因がコレです。体力がないから、最終的に頭が働かなくなってしまったんだと思います。
僕はサラリーマンであり35歳のおっさんなのですが、筋力的にもあるほうだし、体重もベスト体重を維持してます。
だから体力も人並み以上にあるのかと言われれば、「登山する系の体力が不足していた」ことに気づかされました。
なので今後は無理のない程度の野営を継続的に挑戦しつつ体力をつけていこうと思います。
雨はまだ早い
今回は、スキルも体力も準備も不足している状態で、雨が降っている中の強行野営でした。
思い上がりすぎですね。
雨が降れば身動きが取りづらいだけでなく、土砂災害や川の増水など、山での事故率も上がるので、まだ自分には雨の野営は早いと思い知りました。
さいごに
今回は、野営しようとして撤退したという、あまり楽しくない内容の記事でした。
キャンプも野営も、ベテランの方が楽しんでいるのを見て自分もやってみたいと思いがちですが、危険の回避や入念な準備を忘れてはいけません。
僕も今回は準備が不足していたわけでして、もっと気を引き締めてこれからのアウトドア活動をしていきたいと思います。